温度が高いほど温度分布は悪くなる?(後編) | 熱のことなら-【熱闘ブログ】

2017/04/24

温度が高いほど温度分布は悪くなる?(後編)

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前回は「温度が高いほど放熱量が大きいので、温度分布(むら)は悪くなる」という話をしました。

温度が高いほど温度分布は悪くなる?(前編)
http://kawaidenki.blogspot.jp/2017/04/blog-post_21.html

それでは試験の結果をみていきましょう。

果たして結果は・・・?


<300℃時>
面内温度差:±25.4℃

<500℃時>
面内温度差:±22.9℃

※ヒーター仕様、電力は同じ


放熱の大きさだけで考えると意外な結果ですが、
温度が上がるとヒーターからの供給熱量、蓄熱ともに大きくなるので冷めにくくなり、
今回のプレートに関しては温度が高いほうが分布が良いという結果となりました。

ちなみに上記よりも一回り小さいプレート(※厚みは同じ)で同様の試験を行ったところ下記の結果となりました。

<300℃時>
面内温度差:±18.5℃
<500℃時>
面内温度差:±26.4℃


こちらは温度が上がると温度差は広がりました。
サイズが小さくなったことで蓄熱量が減り、放熱の影響が大きくなった様です。
4隅あたりの色を見比べると放熱の影響度合いが分かりますね。


温度分布は様々な要素の影響を受け、各要素がどれくらい影響するかも仕様によって変わります。あらかじめ影響が大きそうなポイントを予測して対策を取っておくことが大切です。

その辺りもアドバイスさせていただきますので、設計に迷われた際はぜひご相談ください。
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