大きい熱盤と小さい熱盤、温度ムラが出やすいのはどっち?【Q&A】前編 | 熱のことなら-【熱闘ブログ】

2013/07/29

大きい熱盤と小さい熱盤、温度ムラが出やすいのはどっち?【Q&A】前編

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――温度ムラとのお付き合い。
河合電器の歴史は、温度ムラとのお付き合いの年数とイコールであるかもしれません。

そう、ヒーターの重要課題として、最もお話を頂くのは、
【温度ムラ】と言っても過言ではないかもしれません。


温度ムラって何?

次の写真を見てみてください。
金属のブロックに、HLPカートリッジヒーターを均等に差し込んだときの、サーモグラフィーデータです。

中央の温度が高く、周囲が低くなっています。
これをいわゆる、【温度ムラ】と呼んでいます。


なぜ温度ムラが起きるの?

様々な理由が挙げられますが、
熱の伝わりは、法則性がありますので、次のようにまとめられます。

  1. 外周は中央に比べ、空気との接触面積が多い (放熱量の問題)
  2. 中央は、外周からの熱も伝わってくる (熱伝導の問題)

まず、周囲は表面積が大きく、放熱が大きくなります。
空気は熱の伝わりが悪い代表格ではありますが、熱は温度の高低差が大きい方へと伝わりやすい、という性質を持ちますので、空気への接触面積が大きいほど、温度は奪われやすいのです。

また、中央部は、周囲からの熱が伝導により伝わってくる、ということも理由に挙げられます。
周囲も、中央からの熱が伝わってきますが、一方向からによるもので、4方から熱伝導がある中央に比べると、熱の伝わってくる量は少ないのです。



さて、それでは..

皆様にご質問です。
以上のことを踏まえ、下記2種を比べた際、温度の分布はどうなるのでしょうか?

Question: HLPカートリッジヒーターを均等に差し込み、同じ厚みの金属ブロックを加熱したとき
 A: 200角の熱盤
 B: 300角の熱盤
では、どちらのほうが温度ムラが起きにくいのでしょうか?
KAWAI:その答えは、弊社の「蓄積データ」で解決できます。
では、熱闘ブログを見てみましょう!

先ほどの説明より、議論は真っ二つに分かれるのではないでしょうか。
一見、200角のほうが、空気に触れる面積が少ないので、熱が奪われにくそうに見えますが、
当然、ヒーターの差し込まれている体積の割合も大きく、ムラが起こりやすそうにも見えます。
う~~ん、わからない!助けて!河合電器~~! 

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